Fate strange Fakeの漫画第4巻が先日発売されましたので、買ってきました!
strange Fakeは「Fate/stay night」を源流として成田良悟さんが執筆されたスピンオフ小説であり、この漫画は挿絵を担当されている森井しづきさんが描く公式コミカライズになります。
ストーリー
物語の舞台となるのは、アメリカ大陸西部の街「スノーフィールド」。第五次聖杯戦争から数年後、魔術協会は聖杯発現の予兆を観測し、調査の結果、何者かかがオリジナルの聖杯戦争の技術を模倣した「偽りの聖杯戦争」を起こそうとしていることを突き止める。
この聖杯戦争は不完全故にあるはずのクラスが欠けており、偽りの6騎のサーヴァントで展開されていたが、あるサーヴァントの召喚を呼び水に真のサーヴァントが呼び出され始める。予定外のサーヴァントの召喚、偽と真のサーヴァントの戦闘が入り乱れ、事態は混迷を極めていく。果たして、仕組まれた聖杯戦争の目的とは――
stay night は主人公である衛宮士朗の視点で物語が進行していきますが、strange Fake は複数の陣営に焦点を当てながら聖杯戦争を描いていく群像劇になります(Fate zero のようなスタイルですね)。作中では、stay night だけでなく、zeroや事件簿、月姫など複数の作品の設定・世界観を取り入れているため、ディープな型月ファンはより楽しめる仕様になっています。
3巻までの登場済みサーヴァント
- セイバー
???。とある劇場で召喚されたサーヴァント。アヤカ・サジョウと共に行動するが、マスターとしての契約は拒まれている。 - アーチャー
ギルガメッシュ。人類最古の英霊であり英雄王。スノーフィールドの原住部族を束ねる少女ティーネをマスターとする。 - ランサー
エルギドゥ。ギルガメッシュの唯一無二の親友であり神が生み出し泥人形。逃亡中の銀狼に叫びに応じて召喚される。 - バーサーカー:
???。切り裂きジャックのナイフのイミテーションを触媒に呼び出される。声だけで姿が見えない。ロードエルメロイⅡ世の弟子フラットをマスターとする。 - アサシン:
ハサンの暗殺教団に所属していた女暗殺者。過去の山の翁のザバーニーヤを会得しながらも、山の翁になれなかった。死徒であり、マスターであるジェスター・カルトゥーレを狙う。 - キャスター:
アレクサンドル・デュマ・ペール。英雄に打倒するための贋作宝具を生み出す。スノーフィールドの警察署長オーランド・リーヴをマスターとする。 - ライダー:
???。マスターである繰丘椿が彷徨う空間に現れた謎の黒い霧の塊。 - 真アサシン:
ハサン・サッバーハ。暗闇に溶け込む暗殺者。マスターは魔術協会に潜り込んだアメリカ政府のエージェントであるファルデウス。
舞夜の息子・シグマ
フランチェスカに雇われ聖杯戦争に参加する傭兵の少年。物心ついた頃には、既に銃を握っており、少年兵として魔術的な軍事作戦に参加していました。聖杯に託す願いもなく、願いは安眠と食事と答えた際にはファルデウスに聖杯に託す願いではないと一蹴されます。そんな虚無な彼が召喚の触媒もなくサーヴァントを呼びだした時、偽の聖杯が選び出すサーヴァントがみたい、とフランチェスカの気まぐれで聖杯戦争に関わることになります。そして彼は、通常の7クラスではないエキストラクラスのサーヴァントを呼び出してしまいます。

「俺を生んだという人が死んだのも日本での聖杯戦争って話だからか……」
「本当かどうか極東の聖杯戦争である魔術師の助手として参加して死んだそうだ
衛宮切嗣という魔術師だ」
………舞夜さんの息子!! Σ(・□・;)
4巻を読んでいて一番衝撃の事実でした。舞夜さん子どもいたんだ…。
そういえば、舞夜さんの過去ってあんまり覚えてないなぁと、過去の設定を調べてみると、壮絶な内容で二度目の衝撃を受けました…orz
シグマには自身の核がありません。それは物心ついたころから殺戮を繰り返す生活で、息をするかのように人を殺し、それ以外のことを考えもしなかったからでしょう。常に殺戮を遂行するキラーマシーン。ある種聖人のような存在。そんな彼にとって聖杯戦争は自身が何者であるかを探し求める戦いとなるのでしょう。
アルケイデスとヒュッポリテ
3巻でティーネらを強襲した謎の弓兵、そして弓兵とギルガメッシュの戦闘に乱入してきた謎の騎兵。二人のサーヴァントの正体はアルケイデスとヒュッポリテということが分かります。アルケイデスは英雄ヘラクレスの人としての名前です。戦闘中の2人の会話はギリシャ神話の英雄ヘラクレスの話を知ることでより理解できるでしょう。

英雄ヘラクレス(ヘラの栄光)
アルケイデスはゼウスとアルクメネ(ペルセウスの孫)の間に生まれた子供になります。ただし、ゼウスには正妻にヘラがいますので、ゼウスの浮気の結果生まれた子供です。そのため、アルケイデスはヘラからその存在を忌み嫌われており、赤子の頃から殺害するために2匹の蛇を遣わされます(ただ、アルケイデスは蛇の頭を掴んでへし折ります)。子供の頃から才能に溢れ、様々な支障に師事した結果、武芸だけでなく知略にも長けた男へと成長します。アルケイデスはメガラーと結婚して3人の子供に恵まれますが、ヘラに狂気の呪いをかけられ、狂ったアルケイデスはわが子を殺害してしまいます。その罪を償うため、アポロンに信託を伺い、多くの試練に挑むことになります。stay night で出てくる宝具の十二の試練(ゴッドハンド)はアルケイデスの子殺しの贖罪なのです。
9つ目の試練(アマゾネス女王の腰帯)
数多くの難関な試練をアルケイデスは、持ち前の才能を駆使して乗り越えていきます。試練を潜り抜けるアルケイデスに、9つ目に命じられた試練はアマゾネス女王に伝わる腰帯を取ってくることでした。アマゾネスの女王であるヒュッポリテはアルケイデスの強靭な肉体をみて、二人の間に丈夫な子を作ることを条件に、腰帯を渡すこと約束します。しかし、その夜にヘラがヒュッポリテに化けて、「アルケイデスが国を乗っ取ろうとしている」と他のアマゾネス達を煽り、アルケイデスを襲撃します。アルケイデスは裏切られたと捉え、ヒュッポリテを殺害して腰帯を持ち帰ります。
アルケイデスの見つけ出す答えとは
神々にその人生を弄ばれて最愛の我が子を手にかけてしまい、復讐を誓う英雄。生前その強さ、在り方を認め、その男との子を宿したいと思いました。しかし、その男が幼子に弓を向けてしまうような卑怯な手段をとるように落ちぶれてしまっています。
「私が認めた男はこんな男ではない!」
アルケイデスの復讐の念は、果たされることのない思いです。生前に失った我が子はもう戻りませんし、聖杯戦争で呼び出される神代の英雄をいくら倒したところで復讐は終わりません。その心を諭すのがヒュッポリテであってほしいです。ヒュッポリテも神の策略の結果、アルケイデスに殺されてしまいます。そんな彼女だからこそアルケイデスに1歩踏み込むことができるのではないでしょうか。今後に注目です!!
フランソワ・プレラーティ
4巻ラストでフランチェスカが自身を触媒にして呼び出したと語るサーバント。フランソワ・プレラーティ。

…えっと誰だっけ (・・?
フランソワプレラーティ。調べてみると、ジャンヌが捕らえられた後、ジルは錬金術に傾倒していきますが、そのジルに黒魔術を行うように示唆した人物らしいです。それ以外の情報が出てこないです。黒幕であるフランチェスカをマスターとしていますし、今後のこの偽りの聖杯戦争をかき乱してくれるのでしょう。発売したばかりですが、5巻の発売が待ちきれません(>_<)
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